大切な人を見送るということ②人が旅立つときに起こること
大切な人を見送るということ②
人が旅立つときに起こること
旅立ちが近づくと、身体には死を予見させる変化が少しずつ現れます。
あらかじめ死を迎える人の体や心の変化を知っておくことで、
不安を少し軽くし、落ち着いて対応できるようになるかもしれません。
今回はどんな変化が起こってくるのかを具体的に書いていきます。
心の準備
大切な人の身体がだんだんと弱くなり死期が近づいてくると
色々な変化が起こります。
こうした身体の変化を目の当たりにすると、
家族や周囲の人は大きな不安や戸惑いを感じることがあります。
しかし、これらの変化を事前に知っておくことで、
気持ちに少し余裕が生まれます。
例えば、こんな気持ちになるかもしれません。
- 「本当に大丈夫だろうか?」
- 「何かできることはないだろうか?」
- 「もっと元気になってほしい。」
- 「これ以上苦しまないでほしい。」
大切な人が旅立つとき、心の準備をすることは簡単なことではありません。
「どんなに準備していても、いざその瞬間が来ると取り乱してしまうかもしれない」
と思うかもしれません。
それでも、死という現実と向き合うことで、
大切な人との最期の時間をより有意義に過ごせる可能性が高まります。
旅立ちに向き合うということは簡単ではありません。
自分の感情と丁寧に向き合いながら、ケアをしていきましょう。
1. 動くことが難しくなる
最期の時期が近づくと、次第に自力で身体を動かすことが難しくなります。
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寝たきりの状態になる
筋力が低下し、手足を動かしたり身体の向きを変えることが困難になります。 -
血液循環が悪くなる
皮膚の冷たさや色の変化が見られる場合があります。 -
意欲の低下
食事や会話への興味を失い、眠っている時間が増えていきます。
2. 脱水や皮膚のトラブル
体液のバランスが崩れ、以下のような症状が現れることがあります。
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尿もれや脱水
排泄のコントロールが難しくなり、尿もれが起きることがあります。また、体内の水分が減少し、脱水状態になることが多くなります。 -
皮膚の乾燥やトラブル
尿もれによる皮膚の刺激でかぶれが起きたり、乾燥やむくみが見られることがあります。 -
口の中の乾燥
口腔内の乾燥も起こりやすいため、口腔ケアが重要です。
これらは見た目の変化としても現れやすいため、できる範囲で優しくケアをすることで、不快感を軽減することができます。
3. 感染症にかかりやすくなる
免疫力が低下するため、感染症にかかるリスクが高まります。
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肺炎や尿路感染症のリスク
呼吸器や泌尿器が感染症にかかりやすくなります。特に、肺炎や尿路感染症がよく見られる症状です。 -
症状が目立ちにくい
通常であれば見られる発熱や咳などの明確な症状が現れにくくなるため、注意深い観察が必要です。
感染症が進行すると、患者さんの体力がさらに低下する可能性があります。
そのため、清潔を保つことや、周囲の衛生環境に配慮することが重要です。
4.食欲の低下
最期が近づくと、食事や水分を取る量がだんだんと少なくなります。体がエネルギーをあまり必要としなくなってくるためです。
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飲み込むことが難しくなる
食べ物や飲み物を飲み込む力が弱くなり、むせてしまうことが増えることがあります。 -
咳やむせ込みが増える
飲み物や食べ物がうまく喉を通らず、咳き込んだりむせてしまう場面が増えることがあります。 -
悪心や嘔吐が起こる場合も
食べ物を口にしても、気持ち悪くなったり吐いてしまうことがあります。
こうした変化は自然な体の反応です。その人の体調に合わせて、無理に食事をすすめるのではなく、
できるだけ食べられる物を食べられる量、「好きな食べ物を少しでも口にする」時間をつくり
優しく寄り添うことが大切です。
食事を工夫することで、体への負担を減らしながら栄養を補うことができます。
例えば、煮物やおかゆのような柔らかくて飲み込みやすい形にすると、食べやすくなります。
また、栄養補助食品やスープを活用すれば、少ない量でも必要な栄養をしっかり取ることができます。
このような工夫で、無理なく食事を続けられるようにしましょう。
では次回は具体的に亡くなる数か月前、数週間前、数日前の様子を書いてみます。
ここまで読んでくださりありがとうございました