学校嫌い、教師ぎらいが看護学校の教員してみた
ご縁があって看護学校の教員をしてみた
縁があって、看護学校の教員をしてみた。
看護学校のことは全然好きじゃないのに、なぜ私が教員・・・と思いながらもチャレンジ。
私が学生だった頃は、モラハラが当たり前の時代で、
今思い返しても、あれは教育ではなく、いじめだったと思う。
教員に嫌われれば、容赦なく落とされるような時代だった。
だから、自分が看護教員になるなんて、最初はまったく気が進まなかった。
それでも、実際に教員としての役割を引き受けてみたら、意外と楽しくて驚いた。
私は主に実習指導を担当したけど、
最後には生徒たちから思いがけないプレゼントをもらうことができた。
「先生が担当じゃなかったら、また実習でお腹痛くなってたと思う」
「論理的に説明してくれる先生がなかなかいない」
と言ってくれた生徒もいて、なんだか微笑ましかった。
シングルマザーや、
親に頼ることができず、働きながら勉強している生徒もいる。
みんな、本当に大変な思いをしながら、仕事と勉強を両立させている。
看護師なんて、危険な場面も多いし、ストレスも大きい。
患者さんや医師に理不尽に怒鳴られることだってあるのに。
もっと楽な仕事もあるのに…。
「どうしてこんな辛い実習に耐えて、
こんなに大変な仕事を目指すんだろう」と、
彼女たちの姿を見ていると、時々そう思わずにはいられない。
自分の学生時代と重ねてしまうことがある。臨床に出てからも、
もちろん大変なことばかり。
でも、それ以上にやりがいがある仕事だ。
それでも、辞めていった同僚も多かったし、
「もう二度と看護師には戻りたくない」と言う人も少なくない。
それほど、責任とストレスが伴う職業なんだと思う。
今の時代は「推し活」や、自分の価値を活かして若さを売り、
手軽に稼ぐ方法もたくさんある。
そんな中で、一生懸命に看護師という道を選び、
困難に立ち向かう彼女たちを見て、
自分はどちらを応援すべきか、つい考えてしまった。
学生たちを見ていると、
「自分のこともちゃんと大切にできる、素敵な看護師になってほしいな」と、
心から願ってしまう。