境界線の引き方【グリーフケアと境界線のこと】
グリーフケアと境界線のこと
こころに悲しみを抱えている人は、
相手のグリーフに飲み込まれてしまうことがあります。
一生懸命にケアする事と、境界線をひかずに相手の問題もコントロールしようとする
ことは違います。
①健康的な境界線をひきましょう
貴方のグリーフ(悲しみ)と向き合うとき、
境界線は欠かせません。
相手の問題を自分の問題にしないように、
患者さんに振り回されないように、自分を守ることも大切です。
健康的な境界線を設定して、それを維持することはその人の為にもなります。
暴力的な言葉を言われたり、実際に暴力を振るわれたり、
不適切な身体への接触や発言を我慢する必要はありません。
上司に相談したら、我慢して対応できなあなたが悪い、ということを
言われるなんて・・・実はナースの世界では日常茶飯事・・・。
患者さんとトラブルを起こすあなたが悪い、というメッセージを送られます。
無かったことにされるのもよくある話。
↑これは上司が間違っているのであって、
あなたが罪悪感や羞恥心を感じる必要はありません。
自分自身を本当に尊重し、境界線を引くということはとても大切なことです。
境界線を引ける瞬間が来ると、とても不思議な事が起こります。
思っていることを素直に伝えられるようになります。
そして、相手もそれを真剣に受け取ってくれる、という経験を積むことができます。
周囲をコントロールしようとするのではなくて、自分自身の変化によって
まわりも変わっていきます。
②Noと言うこと
グリーフケアを行う上で、自分をケアすることを学ぶことも大切です
境界線をひくこと
自分が利用されることを許さないこと
自分がどんな気持ちか言うこと
自分を大切にすること
自分の意見をいうこと
それは間違いではありません。
ルールを破っているようで怖くなってしまう人は
自分を適切に取り扱うことに自信をもってください
自分をケアして、大切にすることを
誰かに謝る必要はありません。
③境界線の引き方 まずは感情を体験すること
自分のケアの為には何をすればいいでしょうか?
境界線の引き方って?
まず、自分が何を感じたのか、
今どう思ったのか?を正直に感じてみましょう。
何に怒っているのか?
何に我慢できないのか?
何にうんざりしているのか?
何を信じられないのか
何が必要なのか?
何が欲しくないのか?
自分を信じるということは、自分の感じていることに素直になること。
貴方の感じている感情を、正解、不正解で判断せずに
ただ感じてみてください。
グリーフケアを学ぶ上で、
自分のグリーフに気づくことがとても大切だと感じます。
人生に悲しみはつきものですが、
それに遭遇するとやはり辛いものです。
悲しみを抱えて生きることは苦しく、やるせない気持ちになることもあります。
しかし、悲しみを抱えながらも前向きに、希望を持ちもがいている方に出会う時、
グリーフケアをして関わる時、ケアしている側のはずが不思議と相互に癒されることがあります。
人生で起こる悲しみに、答えのない問いに、どう向かい合っていったらいいのか
迷いながらも光に向かって模索していくことで、
貴方が抱えている悲しみを少しでも軽くできれば、そんな気持ちで活動しています。
誰かの参考になれば幸いです。